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もし今日、為替介入が来たら? <過去チャートを徹底検証>

日米の金利差や国際情勢の不透明感などを背景に、歴史的な水準で円安ドル高が進行する中、2022年以降、日本政府・日銀は、過度な価格変動を抑えるために数兆円規模の為替介入を7回実施しています。

FXトレーダーなら誰もが気になる「為替介入」。しかし、いざその場面に直面すると、「価格はどこまで下落するのだろうか?」、「ショートでエントリーしたいが戻りが怖い」…など、ちょっとしたパニックになるかも知れません。

財務省から公表されているのはあくまで為替介入の「実施日」だけですが、チャートの前で戦う私たちにとって重要なのは、もっとリアルな現場の空気感ですよね。今回、専門のアナリストや学者とは違う、一人のFXおじさんの視点で、過去7回の為替介入を、その開始時刻や値動きなど徹底検証してみました。

※本記事の介入開始時刻は、ドル円チャートの急変タイミングに基づく私個人の推測であり、政府の公式発表ではありません。あくまで、趣味の分析レポートとしてお楽しみください。


2022年9月22日 2.8兆円規模 円買い介入

介入前日、米連邦準備制度理事会(FRB)が3回連続となる0.75%の大幅利上げを決定。
いっぽう当日、日銀は金融政策決定会合で金融緩和の維持を決定。

この「金利差の拡大」が意識され、日銀の会合直後に投機的な動きが加速。
約24年ぶりとなる1ドル=145円台まで一気に円安が進んだことが介入の引き金となった。

1998年以来、24年ぶりの日銀による円買い介入。
チャート形状から、2回に分けて実施したのではないかと思われます。

日付時間イベント値動き
9/2127~28時FOMC政策金利発表&FRB議長会見   ー
9/2211~16時日銀政策金利発表&総裁会見1ドル=145円台突入
17:03~円買い介入510pips↓
25~27時戻り目260pips↑
20:35~円買い介入(2回目?)230pips↓
9/23~朝戻り目200pips
20:45投機的な値動き上下100pipsの変動

2022年10月21日 5.6兆円規模 円買い介入
2022年10月24日 0.7兆円規模 円買い介入

前回の介入以降も円安ドル高は進行し、約32年ぶりに、心理的節目となる1ドル=150円台へ突入したことが、今回の介入の引き金となった。

結果的に、この21日介入直前に付けた1ドル=151.9円が、2022年の円安のピークとなりました。

日付時間イベント値動き
10/21深夜  ー1ドル=150円台突入
23:36~円買い介入540pips↓
10/24~朝戻り目340pips↑
08:37~円買い介入410pips↓
~16時戻り目400pips
20:45投機的な値動き上下100pipsの変動

2024年4月29日 5.9兆円規模 円買い介入
2024年5月01日 3.9兆円規模 円買い介入

介入実施前週末の、日銀政策金利発表&総裁会見を受け、急速な円売りドル買い(約2.5円)が進行して土日を迎えた。

週明けの4/29は祝日で、東京株式市場は休場だったが、朝10時半ごろ、一瞬で180pips吹き上げた。約34年ぶりに1ドル=160円台に価格が突入する、この動きが、介入のきっかけになったと思われる。

日本がゴールデンウィークに入り薄商いになる中、海外勢による円売り攻勢に対して、先制を期する狙いもあったと考えられます。
4月29日の介入は、チャート形状から、2回または3回に分けて実施したのではないかと思われます。

日付時間イベント値動き
4/26(金)12~16時日銀政策金利発表&総裁会見    ー
17:00投機的な値動き上下170pipsの変動
4/29(月祝)10:35投機的な値動き上下180pipsの変動
1ドル=160円台突入
13:05~円買い介入430pips↓
14~15時戻り目200pips
16:07~円買い介入(2回目?)250pips↓
25:40投機的な値動き or 介入?140pips↓
5/1(水)~16時戻り目2日間で340pips
27~28時FOMC政策金利発表&FRB議長会見    ー
29:09円買い介入450pips↓
5/2(木)午前中戻り目300pips↑

2024年7月11日 3.2兆円規模 円買い介入
2024年7月12日 2.4兆円規模 円買い介入

前回の介入以降も円安ドル高基調は変わらず、6月末には再び1ドル=160円を超えたものの、財務大臣や関係官僚から激しい口先介入はなく、市場の一部には「次の介入は、165円台まで来ないだろう」といった見方もあった。

直前に発表された米CPIの結果が予想を下回り、相場が円高方向に反転した動きへ被せるように介入が実施された。

前回までの介入と比べ、不意打ちのような形で行われたため、市場に強烈なサプライズを与えました。
7月12日の介入は、チャート形状から、2回に分けて実施したのではないかと思われます。

日付時間イベント値動き
7/11(木)21:30米CPI80pips↓
21:41円買い介入350pips
22:30投機的な値動き上下100pipsの変動
~翌朝戻り目200pips↑
7/12(金)8~9時レートチェック報道上下160pipsの変動
21:30米PPI50pips↑
22:05円買い介入140pips↓
~23時戻り目100pips↑
23:11円買い介入(2回目?)80pips↓

まとめ

介入日付開始時刻下落幅背景備考
2022/9/22(木)17時~
(2回目?)20時半~
510pips
230pips
1ドル=145円台突入次の日「秋分の日」祝日
2022/10/21(金)23時半~540pips1ドル=150円台突入    ー
2022/10/24(月)8時半~410pips同上    ー
2024/4/29(月祝)13時~
(2回目?)16時~
430pips
250pips
1ドル=160円台突入前日、日銀金利発表
「昭和の日」祝日
2024/5/1(水)29時~450pips同上FOMC金利発表直後
2024/7/11(木)21時半~350pips1ドル=162円目前米指標発表直後
2024/7/12(金)22時~
(2回目?)23時~
140pips
80pips
同上米指標発表直後
為替介入の日時より見えてくるもの
  • 日本の祝日や、早朝など、薄商いの時間帯を狙ったものもあれば、指標発表直後の値動きに被せるような時もあり、特定の時間帯に為替介入が偏ってるわけではない。
  • その一方で、東京株式市場取引時間内は明確に避ける傾向にある。
  • 1日に2回の介入と推察される動きもあった。
警戒すべきポイント
  • 1ドル=145円、150円、160円といった5の倍数のキリ番は要注意。
    合わせて、口先介入が報道される状況であれば、警戒レベルの引き上げが必要。
  • 一方で、2024年7月のような不意打ちに近いものも、今後あるかも知れない。
FXドレードでうまく立ち回るために
  1. 初動の破壊力
    介入が入ると数分で300〜500pips動くため、ショートで大きな利益を得ることも可能。
    ただし、一方的な下落中であっても、一瞬で数十pips上に吹き飛ぶ場面も多々あり、ハイレバ取引は危険。
  2. 戻り高値も大
    介入が落ち着くと、底値を付け、100pips以上の戻り高値が期待できる。
    2回目の介入には警戒必要。
  3. 2回目への警戒
    1日に2回に分けて介入が行われるケースがあり、「一度大きく下げたからもう安心」とリバウンドを狙うと、2回目の下げで致命傷を負うリスクがあ
  4. なんちゃって介入
    介入の前後には、短時間で上下に100pip以上変動する投機的な値動き、いわゆる「なんちゃって介入」が見られる。初動だけで介入と見分けるのは困難。

このデータにある「下落幅」の平均が400pipsを超えていることを考えると、「15分間で4円動く可能性がある」という前提でポジション管理を行うのが、生き残るための最大の鍵と言えそうです。

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